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  • 通信:ハワイのICCキャンペーン(2011年05月25日)

    ※「美しい海をこどもたちへNo.17」(一般社団法人 JEAN、2010年2月発行)より転載。この原稿は、2010年2月に執筆されたものです。

    ハワイ州ICCコーディネーター クリス・ウーラウェイ

     ハワイは八つの大きな島と120以上の小島や尖礁、リーフ、砂洲が連なる列島で、北西太平洋の中心に弧を描くように2400kmにも散らばり、どの大陸からも3,200km離れたところにあります。これらの火山性の島々は地球上のどこよりも孤立した場所でもあります。8,640km2を超えるサンゴ礁の生態系が5,000を超える海洋植物や生物の多様なコミュニティーを支え、その1/4が他には地球のどの地域にもいない生物たちです。米国のサンゴ礁の84%がハワイの海域にあり、そのうちの69%が北西ハワイ諸島、15%が八つの本島周辺に見られます。

     これらの多様な生態系が、サンゴや魚、鳥、海洋哺乳類、そして、絶滅危惧種であるハワイモンクシールやオサガメ、タイマイ、アオウミガメ、その他の植物や動物の住処です。豊富な種類のサンゴ礁の魚類や海洋哺乳類や無脊椎動物が棲むこの海域はユニークですが壊れやすい環境で、その中でも、特に危機的で注目されるべき動物がモンクシールです。海洋ごみはこの生態系すべてに影響を与えているわけですが、地域と国、そして国際的な政治的意志と住民や企業支援があれば、解決できる問題です。

     ハワイの国際海岸クリーンアップ(ICC)は、「Get The Drift & Bag It!(ゴミを拾って袋に詰めよう)」と呼ばれています。ICCは海洋ゴミ問題を解決するために私たちに大切な情報とパートナーシップを与えてくれます。ハワイ州は1988年からICCに参加していて、延べにして、162.7トンのごみが回収され、記録されました。この回収量は、何千もの市民やビジターがボランティアとして参加し、ハワイの海岸と海洋環境をよりよくするために注ぎこんだ時間とエネルギーがあって可能となりました。

     「Get The Drift & Bag It!」は、島ごとに郡として組織されているため、とても地域に密着した活動です。ハワイ州のコーディネーターは、郡のコーディネーターと、そして、郡のコーディネーターは個々の会場のキャプテンと協力し合います。すべてのデータカードがその逆の流れで、オーシャン・コンサーバンシーに報告する責任者である州のコーディネーターに送られてきます。オアフは全郡の80%の人口を有し、郡コーディネーターがハワイ州のコーディネーターとして全郡の統括をしています。

     地域へのクリーンアップの情報は、州や郡からだけでなく、参加する団体からも発せられます。この方法は、それほど効果的と思われないかもしれませんが、地域の団体は大変な時間や労力を注ぎ込んでいるので、メンバーとのかかわりが大切なのです。

     「Get The Drift & Bag It!」を通じて、私たちは地域社会や企業、そして、政府の注目を海洋ゴミ問題に向け、地域だけでなく、環太平洋諸国にも焦点を合わせて活動してくることができました。こうした注目がパートナーシップやネットワークをつなげ、発展させ、地域・国・国際社会との協働に発展したのだと思います。これらの協力・協働が積極的な活動をつくり、地元や国の研究や教育がサポートし、個人のポイ捨てを防ぐ役割をしている面もあります。

     ICCの特定の海洋や海岸の会場のごみ品目の記録は、ごみの起因やごみを出した人の行動についての情報だけでなく、ひとつの海を分かち合う環太平洋地域の関係についての情報も与えてくれます。このつながりの意識が、ICCの海ごみネットワークとパートナーシップを築き、遺棄漁網の回収活動を設立することができました。このプロジェクトでは、北西ハワイ諸島のリーフに絡まったり海岸に打ち上げられたりする遺棄漁網を回収し適切に処理するためにパートナーが集い、活動しました。

     10年以上も前に設立されたこのプロジェクトは、放っておけば、保護されている生物種に絡みつき、サンゴ礁を傷つけ、ゴーストフィッシングにより太平洋での漁業にも影響を及ぼすであろう1,378,906ポンド(620トン余り)の漁網や釣り糸やロープを回収しました。私たちの企業や政府関係者のパートナーたちとの協働により、廃棄物が既存の埋め立て処分場に入る前に処分工程から取り出してつくる漁網処分のための代替エネルギーも開発することができました。この工程は現在アメリカ本土でも模倣されています。

    Chris Woolaway

    Hawaii State ICC Coordinator

    "Get The Drift & Bag It!"

    HP URL <www.getthedriftandbagit.com>

     

    *ウーラウェイ氏からの写真に対するコメント(写真もウーラウェイ氏提供)

    海外由来のごみについてあまり触れたくはないが、カキ養殖用パイプは目立つごみの一つで、アホウドリにも脅威である。海岸のごみのほとんどは破片化したプラスチックである。

     カキ養殖用のプラスチックパイプはハワイのほとんどの海岸で見つかる。ミッドウェイでのモニタリングの品目にも入れて記録している。オアフ島カフクでのクリーンアップでは48本のこのパイプを見つけている。これらカキパイプが流れついていることを考えれば、それ以上のごみが日本から漂着していることは想像に難くない。

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