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  • レポート:プラスチック工業連盟におけるレジンペレット漏出問題への対応について(2010年06月01日)

    ※「クリーンアップレポート2001」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2002年4月発行)より転載。この原稿は2002年に執筆されたものです。
     
    日本プラスチック工業連盟

     

    はじめに
    レジンペレットが海洋漂着物に含まれ、鳥などの誤食の原因となっていることから、平成5年に当連盟及びプラスチック関連諸団体は通商産業省の監修の下に、「樹脂ペレット漏出防止マニュアル」を作成し、関係部署に配布してまいりました。
    しかし、その後平成12年7月に環境庁水質保全局から「廃プラスチックによる海洋汚染対策検討会調査報告書」が発表されたことや、幾つかのNGO活動において、なおかつ海洋砂浜等にレジンペレットの散乱が見られることが報告され、改めて対応方法の検討のために、当連盟内に「レジンペレット漏出問題検討委員会」を設置しました。以下、当連盟のこの問題への取組の経緯を簡単にご紹介いたします。

    1. マニュアル実施状況の調査
    「樹脂ペレット漏出防止マニュアル」記載対策の実施の程度を把握・確認するために、平成12年、13年と継続してアンケート調査を実施しました。調査対象は当連盟傘下の業界団体及び傘下外の一団体を含め、製造、流通、加工各業種につき、延べ約750事業所に実施しました。
    大手のレジン製造工場はマニュアルどおり対応できていましたが、比較的中小の加工メーカーではキチンと対応している所からマニュアルの存在すら知らない所まで、ばらつきがありました。まだ2年の実績ですから傾向を云々するわけにはまいりませんが、心なしか平成13年の方が対策実施が向上している結果となりました。
    この調査は、今後も続けてまいりたいと考えています。

    2. 工場訪問調査
    調査の一つとして実際に幾つかの製造工場や取扱い事業所を訪問し、レジンペレットの取扱いをつぶさに見せてもらいました。その結果、1と同様、自ら漏出防止マニュアルを作成し、徹底して実施しているところから、床にこぼれているレジンペレットに無関心のところまでありました。確かにレジンペレットが床にこぼれそうな作業箇所もありました。レジンペレット漏出防止対策は色々ありますが、水域へ漏出させないためには"作業者が注意を払うこと"と"排水溝に金網を張ることであること"を確信しました。

    3. 加工以外の用途調査
    レジンペレットを製造している立場から見ると、レジンペレットは製品ですから、使用もせずに海に流すことなど全く考えられないことです。まして、加工メーカーにとっても大切な原料です。しかし、海洋漂着物として存在することも事実ですから、他に発生源があるのではないかという疑問が生じました。そこで、加工以外にレジンペレットの用途があるのか、レジンメーカーを通じて調査しました。
    調査結果は右図のとおりです。加工用途以外についても色々な用途があることがわかりましたが、量的に極めて少なく、各製品を製造している所から漏れ出ているのか、消費者が使った後、廃棄したものから漏れ出ているのかは全く不明なことから、検討の対象とすることが困難であることもわかりました。

     プラ工連資料1.jpg



    4. 注意喚起ポスターの作成・配布
    レジンペレット取扱い作業者の注意を喚起するために作業現場にポスターを掲示することを目的に右図のようなポスターを作成し、当連盟傘下の事業所に配布しました。
    レジンペレット漏出防止策を鏤々述べたマニュアルも重要ですが、ポスターにはポスターなりの効果が期待できます。
     

    201006281.gif図:レジンペレット漏出防止ポスター

    5. レジンペレット出荷紙袋に注意事項の記載
    マニュアルを配布してもポスターを掲示しても、結局レジンペレット取扱い作業者の注意を喚起しなければ何もなりません。そこで、作業者が直接手にするレジンペレット出荷紙袋に注意事項を印刷するというものです。これについては、既に印刷しているレジンメーカーもあります。

    6. 今後の取組
    木目細かく対応するための具体的方策として、中小の加工工場でも簡単にできるレジンペレット漏出防止策として、排水溝に金網を張ることを普及させるための技術資料を作成し、これを広く周知させて行きたいと考えています。

    おわりに
    日本プラスチック工業連盟で対応して来た対策を鏤々述べてまいりました。プラスチック加工業者は全国で約3万事業所もあります。その全てに情報を届けることは当連盟の機能では困難です。当連盟では、先ず連盟傘下の事業所から周知徹底し、これら対策により少しでも状況が改善されることを期待しつつ、今後の取組みの木目細やかな対応を継続して実施し、この問題の早期解決につなげてまいりたいと思っています。
    なお、マニュアルやポスターは当連盟のホームページに掲載しておりますので、ご参照下さい。

    リンク:日本プラスチック工業連盟

    ※「クリーンアップレポート2001」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2002年4月発行)より転載。この原稿は2002年に執筆されたものです。
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