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  • 通信:西表島のビーチクリーンアップ大作戦(2010年06月26日)

    ※「美しい海をこどもたちへNo.1」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2006年4月発行)より転載。この原稿は2006年4月に執筆されたものです。 
     
     
    西表島エコツーリズム協会会長 森本 孝房

    平成16・17年度西表島エコツーリズム協会会長。バナナハウス代表としてエコツアーガイド・農園事業・特産品の開発・販売を行うかたわら、生活ゴミや漂着ゴミの問題に取り組む。平成18年度西表島カヌー組合長。
     



    * 西表エコプロジェクト
     「八重山の海岸をきれいにしたい」、そう考えた人たちが2002年に「八重山環境ネットワーク」を石垣島で立ち上げた。個人や団体・企業・行政といった様々なメンバーが、石垣島以外からも参加した。そして石垣島の清掃活動が始まった。
     しかし、西表島の人々が石垣島の清掃活動に参加するのは難しい。何より自分たちの島にも大量のゴミがある。そこで、西表島のメンバーでグループ「西表エコプロジェクト」を作り、西表島エコツーリズム協会が事務局となって「ビーチクリーンアップ大作戦」を開始した。

    通信1.jpg

    鹿川清掃


    * 壁にあたった海岸清掃
     当初、「海岸をきれいにする」ことを目的に始めた。毎月放送とポスターで参加者を募った。しかし、私たちはすぐに壁にぶつかった。回収したゴミを処理することができないのである。
     西表島はゴミ処理施設が整備されていない。各集落に設けられたゴミ集積所は家庭ゴミ専用だ。そこで、土地を借りて暫定的に仮置場に集めることとなったが、仮置場はすぐに満杯になった。ゴミの多くを占める発泡スチロールを減容するため廃油で熔解・固形化を試みたが、悪臭がひどく近隣から苦情が出て中止した。企業や行政機関に協力を募り、費用を捻出していただいて、漁・船具を産業廃棄物として石垣島に運んで処理した。
     活動すればするほど苦しくなるという悪循環であった。最も落胆したのは清掃した場所がきわめて短期間で元の状態に戻ってしまうことだった。

    * 環境教育プログラムへ  漂着ゴミは、発生量を減らさなければ解決できない。そのためには漂着ゴミの種類や発生源を調べ、情報発信することが有意義だと考えた。
     そこで活動の目的を「漂着ゴミのことを知り、考える場を提供する」に変更した。実施は毎月第2日曜日に固定し、調査範囲は10m×海岸林の奥までにした。「たったそれだけ...」と参加者から言われるが、トン袋4つ分が回収される場所もある。
     発泡スチロール・プラスチック・ペットボトル・その他(金属・ゴム等々)に分別してゴミ袋に入れ、袋数でゴミの量を評価することにした。ゴミごとにグループに分かれて整理・集計する。わかったことや減量のアイディアなどを話し合い、その結果を各グループが発表し、参加者全員が情報を共有するように工夫している。

    * 西表島の漂着ゴミの特徴
     西表島の海岸は自然海岸が多いため、軽いゴミは風や波で海岸林の中に押し込められている。圧倒的に発泡スチロールが多く、約7割を占める。その多くはブイやトロ箱などの漁業ゴミだ。プラスチックではブイやロープなどの漁具が目立つが、洗剤ボトルなどの生活用品も少なくない。ペットボトルは台湾・中国・韓国・日本の順で多く、東南アジア諸国からは少ないことがわかってきた。それ以外では缶・ビンは減り、ウレタン製品が増えてきているようだ。

    通信2.jpg

    海岸林の中に押し込められたゴミ


    * 課題
     依然として島内における漂着ゴミの処理には目途が立っていない。家庭ゴミですらようやくこの3月8日に分別収集が始まったばかりで、焼却施設はこれから整備される予定だ。拾う量を減らしたとはいえ、今年度の産廃処理費用は80万円かかった。漂着発泡スチロールが石垣島でリサイクルできるようになれば活動も負担が軽くなるが、今のところ実現できていない。今後も調査を継続し、漂着ゴミ問題を解決するための情報を提供していきたいと考えている。
     

    ※「美しい海をこどもたちへNo.1」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2006年4月発行)より転載。この原稿は2006年4月に執筆されたものです。

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