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通信:横転フェリーから、レジンペレット流出

2011年05月24日 カテゴリ:2009 , 美しい海をこどもたちへ

※「美しい海をこどもたちへNo.16」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2009年12月発行)より転載。この原稿は、2009年12月に執筆されたものです。

 

11月13日に、フェリー「ありあけ」(7910t)が、三重県熊野市の沖合いで横転した。迅速な救助活動によって、人的被害はなかったが、積荷に含まれていたレジンペレット(1立方メートルのフレコンパック40袋分)が海に流出した。
 熊野市御浜町から紀宝町にかけての一帯に、大量に漂着し、海鳥などの誤飲も心配されるとして回収作業が行なわれている。
 三重県の防災危機管理部、第四管区海上保安本部環境防災課、船体に残った燃料油等の回収にあたった(独)海上災害防止センターなどに電話で、回収作業の状況等をうかがった内容を報告する。
 レジンペレットの漂着状況については、環境省の熊野自然保護官事務所や自治体職員が七里御浜とよばれる海岸線を踏査して確認し、大量漂着が確認された海岸線での回収活動を行うことになった。
  船がなんらかの原因で傾いた事故による流出のため、船会社の責任で処理を行うことになり、油防除の専門組織である(独)海上災害防止センターに、燃料や、一部の流出油の回収が委託された。しかし、積荷のペレットも流出しているため、あわせて回収作業が進められた。
 現在、船体に残っていた燃料の回収はほぼ終了したとのことだが、傾いたままの船内の状況確認はこれからのため、積荷全体がどうなっているのか、40袋のフレコンバッグのうち、何袋が破れて中身がもれたのか、などはわかっていない。
 いずれ、船体自体も撤去されるはずだが、いつになるかなどは決まっていないそうだ。
 これまでの回収作業は、油防除用のビーチクリーナー(外国製の大型掃除機のような機材)を用いて実施され、80センチ×50センチの土嚢袋に850袋(12月10日現在)が回収された。
 この機械では、砂なども一緒に吸い込むが、吸い込んだものを一旦タンクにためてから、ネットを使って分類し、レジンペレットだけの状態にして回収している。積荷の状態が確認できていないため、一体どれくらいのレジンペレットが流れ出て、今後の流出がいつまで続くのかもわからない。当面の間、回収作業が続くのではないかと思われる。
 小さなレジンペレットは、大量に海に流れ出れば、たちまちあたりに広がるだろう。船が横たわっている場所は、波打ち際から200mくらい沖だそうだが、波が海岸に運んできたものだけではなく、離れた場所に漂流していくものも相当量あるのではないか。
 回収作業等にあたっている関係者の努力に敬意を表しつつ、これ以上の流出や拡散がないことを願うのみである。

 

※「美しい海をこどもたちへNo.16」(JEAN/クリーンアップ全国事務局、2009年12月発行)より転載。この原稿は、2009年12月に執筆されたものです。

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